ぽんの日記

京都に住む大学院生です。研究とは関係ないことも気ままに書いていきます

労働

『アニメーターの社会学』

松永伸太朗『アニメーターの社会学』三重大学出版会を読了しました。 アニメーターの待遇が悪いことは色々報じられたりしていますし、実際離職率も高いようですが、それでもアニメーターを続ける人がいるのも事実。 では、そうした人たちはなぜ低い賃金を受…

残業税の可能性

小前亮『残業税』 残業税 (光文社文庫) 作者: 小前亮 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2017/02/09 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 違法なはずなのになくならないサービス残業。それを撲滅させるためのひとつのアイデアが「残業税」=時間外労働…

沢村凛『ディーセント・ワーク・ガーディアン』

労働基準監督官を題材としたフィクションと言えば、ダンダリンが真っ先に思い浮かぶかもしれませんが、こちらも労働基準監督官を主人公とする小説です。 ディーセント・ワーク・ガーディアン (双葉文庫) 作者: 沢村凛 出版社/メーカー: 双葉社 発売日: 2014/…

労基署による、生産計画への指導

労働基準監督署は、臨検監督の際、法違反を指摘する是正勧告だけでなく、指導・助言を行うこともある。 具体的には、 ①法違反を是正するためにどういう措置を講じたらよいかを明らかにするもの(例、プレス機械に使用停止措置を講じただけでは事業者はどうし…

労働法違反率の推移

数年前の本ですが、『日本の「労働」はなぜ違法がまかり通るのか?』という本があります。タイトルが示している問題提起は、重要な問題でありながら意外と語られることが少ないような気がします。 日本の「労働」はなぜ違法がまかり通るのか? (星海社新書) …

産業医の数

大室正志『産業医が見る過労自殺企業の内側』に以下の記述がありました。 この頃、大企業を中心に企業内診療所を開設することが流行しました。バブル当時、企業内診療所は軽井沢や伊豆の保養所などと同じく、大企業のステータスシンボルと考えられていたふし…

では、どう監督対象を選定するのか

厚労省が「長時間労働が疑われる事業場に対する監督指導結果」を公表した。 ヤフーニュースの配信(産経新聞) それに対する今野晴貴氏のオーサーコメント(抜粋) ただ、気になるのは重点監督がされている事業所の産業。製造業が24.1%で最も多く、その次が…

減少する労働基準監督署

監督官の数と比べると、監督署の数そのものは比較的議論になっていませんが 監督署の数がどう推移してきたのか、グラフを作ってみました。 『労働基準監督年報』から数字を拾ってますが、抜けとかがあるかもしません。(グラフの下限が0でないことに注意) 2…

労働基準監督官の適切な数とは

ILO条約・勧告を主に見る。(参考→こちら) なお条約と勧告の違いは 条約は、国際的な最低の労働基準を定め、加盟国の批准という手続によって効力が発生します。条約の発効には、通常2カ国の批准が必要とされます。批准国は、条約を国内法に活かすという国際…

ブラック企業の求人不受理

「ブラック企業対策」のひとつに、法令に違反した企業に対する求人不受理というものがある。労働基準法や雇用機会均等法の一部の条項に関して、是正勧告が繰り返されたり、送検されたりした場合が対象となる。違反が是正されてから6か月間、送検された場合は…

電通正式裁判はどれくらい珍しいか

(労働基準監督行政をテーマに修士論文を書こうと思っている者です。まだまだ勉強中、未熟の身ですが、不肖を承知で書いています) 電通の労働基準法違反での略式起訴が「不相当」とされ、正式な裁判になったことがニュースになっています。 www3.nhk.or.jp …

残業規制と受験競争

残業規制に反対する人は労働者にもいる。残業代が減るからと理由だけでなく、出世競争も絡んでいるからややこしい。 たとえば、すごく優秀なAさんとまあまあ優秀なBさんがいるとする。Aさんは1日8時間の労働で素晴らしい結果を出すけれど、Bさんは同じ成果を…

労働基準監督業務 忘れられたあるいは注目されなかった7年前の議論

2010年の厚生労働省・第15回省内事業仕分けにおいて、労働基準監督業務がテーマになった。省内事業仕分けとは、厚生労働省の事務・事業や所管する独立行政法人、公益法人等の事業などについて、外部の仕分け人を入れて行政改革の議論を行ったものである。厚…

プレミアムフライデーと労働力調査

プレミアムフライデーが月末実施であることについて プレミアムフライデーが2017年2月より実施されている。周知のように、消費喚起や働き方の見直しを目的に、月末の金曜日に15時の退社を促すキャンペーンだ*1。拙稿は労働力調査による労働時間把握がこの取…