ぽんの日記

京都に住む大学院生です。twitter:のゆたの(@noyutano) https://twitter.com/noyutano

政策・行政

企業名公表制度の検討

労基行政における企業名公表制度を考えるために、職安行政と比較した。 前回の記事で用いた表現を用いるなら、企業名公表は是正・改善措置なのか、あるいはその担保措置なのか、ということ。 是正措置は将来的な防止を志向しているのに対し、担保措置は過去…

労働行政の手法比較

労働行政の行政手法について、(私の関心に沿うような)比較検討がなかったので、まとめた。 概略 行政運営 (1)紛争解決援助 (2)均等行政 (3)職安行政 (4)労基行政

行政処分としての公表と、情報提供としての公表

企業名公表は、制裁としての側面を持つため、法律上の根拠が必要と解す見解が優勢のようだ*1。 しかし実際のところ、法律の規定なしに公表するスキームが用意されているものがある。その場合は情報提供としての性格のみを有し、制裁ではないという位置づけな…

使用停止命令等処分

労働安全衛生法第98条、第99条、寄宿舎については労働基準法第96条の3に規定があります。労働災害を防止するために、作業の停止や設備等の使用停止を命じるものです。

監督官 地域差

前回、前々回と監督署の職員数について見てきました。最後に(「最後に」というのはいったん一区切りという意味で、粗い部分が多々あるのは承知しているわけですが)地域別の様相を確認したいと思います。 地域別と言いますか、大規模署と小規模・零細署で大…

監督官 職員録から

内容的に連続しているわけではないですが、前回の続きとなります。 今回は『労働行政関係職員録』を使います。 kynari.hatenablog.com

監督官 予算定員

監督官は何人いるのか問題を、当ブログでは何度か取り上げてきました。今回は監督官以外の職員も取り上げていますが、タイトルのことは気にしない。 国の予算データを使って年次推移を確認したのが、新しいとこになります。

業務上過失と労働安全衛生法

前回の記事で、人身事故に至るような事案では、警察は労働安全衛生法ではなく、業務上過失致死傷の容疑で捜査をすることが多いと書きました。 その続きです。 kynari.hatenablog.com

警察による労基法の取り締まり

これまでこのブログでは、労働基準監督機関の動向のデータを紹介することが多かったところです。しかし労働基準法や労働安全衛生法の取り締まりを行い、違反した企業を送検するというのは、労働基準監督官の仕事に限りません。 そういうわけで今回は警察と監…

起訴率

このブログではこれまで何度か、労働基準監督行政による送検のグラフを載せたことがあります。 送検処分は監督行政における最終手段だとも言えますが、残念ながら起訴率は低迷しています。とくに労働安全衛生法と比べると、労働基準法の不起訴は非常に多くな…

労災保険の請求期間

「労働者災害補償保険事業年報」(以下「労災保険年報」とする)に発生年度別の保険給付支払状況という表が載っている。 以前にも若干当ブログで取り上げたが、改めて検討する。ただ、決して謎が明らかになったとかではない。

放火殺人 労災保険 第三者求償

もう少しかかる。その話はしない。 労災保険の話でもしておく。

監督官の人数と『労働基準監督年報』

最新版の『労働基準監督年報』がいまだ公開されていません。 ここで言っている最新版とは、平成29年版のことです。厚労省のページだと、執筆時現在、平成28年版までしか載っていません。 www.mhlw.go.jp もちろん、現在がすでに令和の世になっていることは私…

申告権

以前、労基署への申告について取り上げたときは、「申告権」の話はしませんでした。申告権まで取り上げると、記事がかなり長くなってしまうと思ったからでした。*1 kynari.hatenablog.com *1:ウソ。ホントは書くのが面倒くさかった

男は「育児時間」を取ることができない

なぜだか知らないが、男性労働者は「育児時間」を取得することができない。男は育児をしない、というのは時代錯誤な考え方だと思うけれども、改正されないまま残っているということか。 ここでいう「育児時間」とは、労働基準法第67条のことだ。1歳未満の子…

労働者の声は労基署に届いているか

職場で法令違反があっても、それに対して声を上げる人はごく一部に過ぎません。そう思うと同時に、声を上げたとしても、それが必ずしも届くべきところには届いていないのでは、という疑念も強く抱いています。 労働トラブルの相談先は労基署に限りませんし、…

是正勧告書・指導票

国立大学法人に対しては情報開示請求を行うことができます(独立行政法人等情報公開法)。 それで、某国立大学法人が労基署から受けた是正勧告書・指導票を今回開示請求してみたのでした。

サービス行政

『厚生(労働)白書』を読む という本に向こうを張り、勝手に「労働基準監督年報を読む」的なものを書こうかと思ったけれど、まあ頓挫してます。 単純な事実として、近年の年報は「読む」部分が少なくなっているというのがありまして、現在までの通史として…

安衛配置監督官

情報公開の請求はオンラインできるようになったし、1メガバイト以内の文書なら、オンラインでの開示もできる。請求してから1か月ほどはかかるので、開示決定がでたときに、請求を思い出したりするんだけど。 www.mhlw.go.jp

労働基準監督行政の地域差

監督行政の地域差について。

新規学卒者の求人票

1961年という半世紀以上前に書かれた本なので、隔世の感どころか、まるで様相が異なってしまっているようにも感じますが、こんな記述がありました。 学校で労働組合について習っていて、新卒者が労働組合のないところでは働かないと述べるというものです。

規模別の監督状況

労基署は大企業よりも中小零細事業を積極的に監督すべきだという意見がある。後者のほうが労働条件が悪いし、労組の組織率も低いといった理由で。 もっとも最近だと、一罰百戒的な意味で大企業をターゲットにするという考え方も強くなっているかもしれない。…

政府統計や報告書の類はぜんぶ電子化しておくれ

田中先生のツイートを引用させていただきますが、電子化して公開する、ネットで読めるようにする、なんてことは大抵の人は同意してくれるんじゃないかと思います。 https://t.co/xBLenGF5imあえていえば、とにかく報告書の類は全部電子化して公開しろ、とい…

団塊の世代と戦後史(後編)

前回のエントリーで、〈団塊の世代〉が戦後の日本社会に与えたインパクトを考えたいという話をしていました。今回はその続きです。 あまりまとまっていないところはあるのですけれど。 kynari.hatenablog.com 専業主婦の時代 就業人口 失業保険 保育所 義務…

団塊の世代と戦後史(前編)

少々長くなりそうなので、前後編に分割することにします。 〈団塊の世代〉の存在が、日本の戦後史に与えて来たインパクトを考えたいという試論です。 次の時代を迎える前に ベビーブームとは 出生数の動向 乳児死亡 なぜ出生数は減少したか 手にした果実 「…

毎月勤労統計調査

個人的に気になった点を、断片的に記しておく。

労災保険の適用拡大

労災保険は労働者を一人でも雇用する事業所であれば適用されます*1。 とはいえ、現在のように労災保険が全面適用されるようになったのは70年代の話で、かつては非工業的業種や零細事業は、加入義務はありませんでした。 全面適用へ 適用状況 出所についての…

「平均的な者」

田中重人先生の論文の中で、本ブログについて言及していただきました。 https://t.co/oYd3w1IxN4@noyutano @otsujikanako @mu0283 言及しておりますので、ご確認くださいますでしょうか。 — TANAKA Sigeto (@twremcat) November 1, 2018

労基法の適用事業場・労働者数と労災保険の加入率

法律上だれが労働者になって、だれがそうでないか、みたいな話はとりあえず措いておきます。 単純に数の話です。適用事業場数と適用労働者数がどれだけか、と。

一斉監督、あるいは調査的監督など

労働基準監督機関(以下「監督機関」)による監督指導は定期監督と申告監督に大別できます。労働者からの申告に対応する形でなされる申告監督と違って、定期監督は監督機関の側が年次計画を立ててそれを実施します。 その際の監督計画は、大枠は厚生労働本省…