ぽんの日記

京都に住む大学院生です。研究とは関係ないことも気ままに書いていきます。twitter:のゆたの(@noyutano) https://twitter.com/noyutano

語彙力という言葉

何かの感想を述べる際に、「語彙力がないけど、すごい」という言い方をする人がたまにいるけど、ちょっと気になる。

それは「語彙力がない」のではなくて、「表現力がない」と言ったほうが適切なことが多い気がする。というか本当に語彙がないのなら、既存の語彙でいかに表現するかを工夫すべきところのはず。それを「語彙力がない」と言ってしまっては、能力というよりも表現しようとする意志が欠如しているのではなかろうか。

 

なぜ「語彙力がない」の言い方をするのだろう。

「表現力」のほうが劣等感を感じずに済むのだろうか。「語彙力」の場合は、単に言葉を知らなかっただけだと言い訳できるけど、「表現力」だと自らの能力の不足を公言する形になるからだろうか。低能力であるよりは無学・浅学のほうがいいとか?

 

いやそもそも「語彙力がない」という表現自体がひとつの定型句になってきた感がある。つまり「筆舌に尽くしがたい」とか「名状しがたい」という形容を「語彙力がない」という表現で代替しているのか。そう考えれば「筆舌」より「語彙力」のほうが軽い表現として使いやすい気がする。

 

言葉でくどくど述べる行為が、評論家然としているからと忌避されていなければいいが......。