ぽんの日記

京都に住む大学院生です。twitter:のゆたの(@noyutano) https://twitter.com/noyutano

濱口桂一郎『日本の労働法政策』

前著にあたる『労働法政策』が2004年。そこから『日本の労働法政策』まで14年経過しているわけだが、ページ数は520頁から1074頁と倍増しており、単に前著以降の動向を加えただけではないことが、その分厚さからわかる。しかし定価は安くなっている。

日本の労働政策の歴史を1冊で全般的にまとめてくれているのは、非常に重宝する。「座右の書」とのコピーはむべなるかなと思う。とても持ち運びたいとは思わないが、手元には置いておきたい1冊。

 

前著と比べて目次も充実している。その代わり巻末索引はなくなってしまったのだが、そもそも索引は6頁分しかなかった。一方で目次は8頁から33頁へと大幅増量している。

単に内容が増えただけでなく、細目次まで記載するようになったから、目次だけで30頁超もあるわけだ。事典的に使うとしても、分量が少なくてほとんど使わなかったような索引よりも、分野ごとに詳細に項目が並ぶ目次のほうが便利だろう。

 

変わったと言えば注釈の位置も読みやすくなった。

前著は注釈が章末においてあったけれど、本書は脚注になっている。レイアウトの好みとかがある人はいるのかもしれないけれど、読む分には明らかに脚注のほうが便利だ。この改善はいい。

 

あと栞紐(スピン)が付いてるね。

これはあれだね。栞があるからには有効活用しないとね。うん、私もこの栞を使ってちょっとずつ読み進めていったよ。

 

 一通り目を通した証拠として、気づいた誤植を掲げておく。引用文中の語句もあるけれど、引用元の誤植そのままかどうかは確認していない。*1

 

78頁 下から6行目

 述べ来たった → 述べて来た

100頁 脚注

 42 → 42)

110頁 6行目

 -時的 → 一時的(長音と漢数字)

253頁 8行目

 他数居住する → 多数居住する

302頁 8行目/978頁 下から7行目

 (釘を)差している → 刺している

373頁 (1)の9行目

 憑式 (この単語が何かわからない)

429頁 2行目

 1975年 → 1875年

481頁 10行目

 完全衛生管理 → 安全衛生管理(もしかしたら完全衛生管理で正しいのかもしれんんが)

482頁 下から1行目

 唱っている → 唱えている

506頁 下から10行目/515頁 5行目/528頁 10行目/634頁 下から2行目/652頁 下から9行目

 唱われた → 謳われた(この意味だと「謳う」が一般的かと思う)

539頁 下から9行目

 ときににのみ → ときにのみ

619頁 下から3行目

 再開された。、 → 再開された。

631頁 下から10行目

 ちじめる → ちぢめる(これは引用ママかな)

768頁 1行目

 最低工賃がが → 最低工賃が

801頁 下から2行目

 作成しする → 作成する

850頁 (2)の2行目

 時代の社会 → 次代の社会

861頁 脚注

 31)の後に余分な空白スペースがある

926頁 2行目

 対して、、 → 対して、

1028頁 下から3行目

 しまいった → しまった*2

1063頁 6行目

 ことととされている → こととされている

 

 

*1:有休・年休などの略し方の違いとかも指摘はしていない

*2:807頁にも同一の文があるが、こちらは「しまった」となっている