ぽんの日記

京都に住む大学院生です。twitter:のゆたの(@noyutano) https://twitter.com/noyutano

雑感

高野剛『家内労働と在宅ワークの戦後日本経済』

雇用類似の働き方とか、ギグエコノミーとか、フリーランスの働き方が注目を集めている。 監督行政を調べた身としては家内労働法とかが連想されるのだけれど、これも本格的な研究は多くないように思われる。 そんななかで高野剛『家内労働と在宅ワークの戦後…

(メモ)niconicoお客様サポート

ニコニコのサポート窓口に問い合わせしたことのメモ。

久本憲夫『新・正社員論』

副題は「共稼ぎ正社員モデル」。 「共働き」ではなく「共稼ぎ」としているのは、家事や育児も責任を伴う仕事なわけだから、家庭外で働いていなかったとしても「労働」はしている、という考え方をしているため。 いろいろ考える材料は提供してくれているので…

内館牧子『終わった人』

少し前に買ったけれど、読まないままになっていた本。 映画化されたとのことで、そろそろ読まねばと思って読む。 終わった人【電子書籍】[ 内館牧子 ]ジャンル: 本・雑誌・コミック > 小説・エッセイ > その他ショップ: 楽天Kobo電子書籍ストア価格: 680円

ジブリ『熱風』で移民特集

スタジオジブリが出している小冊子『熱風』。 今月の特集は「移民大国日本」。 www.ghibli.jp

京大タテカンのこと(2)

京大のHPに、学生意見箱なるものがありましてね。 学生生活中に感じた疑問や要望を書いて送ると、大学側がちゃんと回答してくれるものがある。 www.kyoto-u.ac.jp

語彙力という言葉

何かの感想を述べる際に、「語彙力がないけど、すごい」という言い方をする人がたまにいるけど、ちょっと気になる。 それは「語彙力がない」のではなくて、「表現力がない」と言ったほうが適切なことが多い気がする。というか本当に語彙がないのなら、既存の…

『万引き家族』

パルムドールを受賞したから見に行くというのも、ミーハーなものだなと思いつつも、やはり気になるので見てきた。

鎌田浩毅『地学ノススメ』

ブルーバックスから出ている、地学の入門書。 大学の入試科目に選択されないという憂き目を見ている地学だけれど、「ほんとはこんなに面白いのに」という著者の声が伝わってくるよう。 初学者でも割合読みやすいし、「おもしろくてタメになる」という謳い文…

中学生がバーテンダーで働く/アニメ『ヒナまつり』

4月から放送しているアニメ『ヒナまつり』の作中で、中学生がバーテンダーとして働く描写が出てきます。 時給は1,500円だそうです*1。いえ、そうではなくて中学生を夜の店で働かせるのは犯罪です。未成年者の飲酒・タバコは犯罪です、みたいなことをいちいち…

京大タテカンのこと

京大の名物(?)である立て看板(タテカン)が一斉撤去されたとのニュース。 www.bengo4.com

『リズと青い鳥』感想

京アニの映画。『響け!ユーフォニアム』シリーズの新作であり、TVアニメからするとスピンオフ的な位置づけとなる(時系列的にはTVシリーズの続き)。 原作小説と違ってタイトルに『ユーフォ』と謳ってないし、映画の内容としても独立の作品としても楽しめる…

伊藤詩織『Black Box』

生々しい事件の記録として、これは強烈。 レイプ事件であるということはそうだけれども、逮捕状が出たのに直前で警視庁刑事部長の判断で逮捕が取りやめになったり、その後も検察・検察審査会で不起訴という判断になったり…… そういう「握りつぶされた」事件…

スピルバーグ監督『ペンタゴン・ペーパーズ』

面白かったのは面白かったんだけど… 映画『ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書』公式サイト 大ヒット上映中 妙味だと思うのは、ニューヨーク・タイムズでなくて、ワシントン・ポストを中心にしているところ。原題はThe Postであるけれども。 最初にペンタ…

役所てつや・先崎惣一『フクシノヒト』/小林エリコ『この地獄を生きるのだ』

この間に読んだ生活保護を扱った本。 1つ目は役所てつや原案、先崎惣一著の小説『フクシノヒト』。大卒で役所に就職した主人公が福祉化保護係に配属され、ケースワーカーとなる話。 貧困の世界というよりも未知の世界に向き合っているというような印象。高…

一言感想メモ(2018年冬アニメ)

順不同。最終話を迎えていないものは書いていない。 ヴァイオレット・エヴァーガーデン テレビアニメ史上最高の作画 からかい上手の高木さん 純度100%のニヤキュン 宇宙よりも遠い場所 南極が舞台の暖かいお話 3月のライオン 将棋というより人間ドラマ り…

勝手に察するより、尋ねるほうがいい

急遽シフトを代わってくれないかと電話があった。 突然の連絡だったので、本来のシフト入りの時間より30分くらい遅れて到着することになった。 で、その遅刻の場面をたまたま知り合いの人が目撃していた。それでその人が「遅刻?」と尋ねてきた。 一般的に遅…

トム・シート『ミッキーマウスのストライキ』

原書は2006年のようだが、邦訳は久美薫・訳で2014年に出版されている。 アメリカのアニメ産業の労働運動史をその黎明期からまとめた本。 しかし単に翻訳書と見るのは正しくない。巻末に「訳者解説」として40ページほど解説が付いている。これは日本のアニメ…

一人暮らしをしてみて、予想と違っていた点

私が一人暮らしを始めたのは大学に進学したときだ。 一人暮らしについては期待と不安の双方があったし、今でもメリット・デメリットについては時々考える。一人暮らしの経験がない人であれば、初めての一人暮らしで生活が大きく変わるのは間違いない。 どう…

作品を心から楽しむためには、制作過程にも関心を持つべきなのだと思う

山本寛監督が代表を務める「日本フィルアニマチオン」がクラウドファンディングを利用してサポーターを募っている。 camp-fire.jp クラウドの登場により、このような形でのコミュニティが作りやすくなったことは良いことだと感じる。 個人的に最近しばしば考…

橋本健二『新・日本の階級社会』

橋本健二『新・日本の階級社会』講談社現代新書、2018年。 売れている*1ということなので、手に取って読んでみたのだけれど…… 悪い本とは言わない。氏の本はこれまでにも読んだことはあったが、今回は新書ということで取っつきやすいとはいえ、前に読んだ本…

野村幸一郎『京アニを読む』

本書の著者は近代文学の研究者。執筆時の肩書は京都橘大学教授となっている。 京アニを読む (新典社新書) [ 野村幸一郎 ]ジャンル: 本・雑誌・コミック > 文庫・新書 > 新書 > その他ショップ: 楽天ブックス価格: 1,080円 冒頭の記述に気を引かれたので引…

江上剛『ザ・ブラックカンパニー』感想

江上剛『ザ・ブラックカンパニー』(光文社文庫)を読みました。 ザ・ブラックカンパニー [ 江上剛 ]ジャンル: 本・雑誌・コミック > 文庫・新書 > 文庫 > その他ショップ: 楽天ブックス価格: 799円 単行本は2015年に出ているのですね。文庫化したということ…

家電が便利になっても、家事が楽になるとは限らない

予備校講師としてテレビでも有名な林修さんが「『家事はきちんと』なんて無視していい」という主旨の問題提起をして、共感の声が多くあったそうです。 news.careerconnection.jp 番組自体は拝見していないのですが、求められる水準が高くなってしまうせいで…

『さよならの朝に約束の花をかざろう』感想

岡田麿里監督・脚本の『さよならの朝に約束の花をかざろう』(『さよ朝』)を鑑賞。 『あの花』『ここさけ』で有名な方で、前にも少しだけ触れた。 kynari.hatenablog.com 学校へ行けなかった私が「あの花」「ここさけ」を書くまで【電子書籍】[ 岡田麿里 ]…

AIの思考プロセスは分からないのか/王銘琬『棋士とAI』

AIは結論だけ提示して、思考プロセスが判らないというようなことを聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。あるいは「黒魔術」なんて言葉が使われたりもします。 専門家がそう言っているとなんとなくそういうものなのかなと思ってしまいがちですが、…

出版不況を世界史的な視点から論じてほしい

出版不況という言葉は、言われ続けてこの方久しいわけですけど。漫画が大きく落ち込んだこともフォーカスされてますね。 www.nikkei.com 海賊版の影響だ、という指摘もあるようです。 まあ、「出版不況」に関してはブックオフに始まり、Amazonや図書館などが…

棋士とAIと・・・

将棋ソフトが人間に勝つようになったあたりから 将棋の魅力はどうなるかとか 人間とコンピュータはどう共存していくかとか そんな話題がよく交わされていた気がした 竜王戦の決勝トーナメントで 不正にソフトを使ったんじゃないかという疑惑で出て でも結局…

京大 立て看・吉田寮問題についての覚書

緊急シンポジウムが開催 昨日(2月13日)、「立て看・吉田寮問題から京大の学内管理強化を考える」と題するシンポジウムがありました。 本エントリーはそれに対するメモ・覚書です。私はこの問題の当事者や関係者ではなく、あまり予備知識も入れずにシンポを…

小坂流加『余命10年』

書店で目にして手に取った1冊。 余命10年 (文芸社文庫NEO) [ 小坂流加 ]ジャンル: 本・雑誌・コミック > 文庫・新書 > 文庫 > その他ショップ: 楽天ブックス価格: 669円 買ってしまったのは著者プロフィールを見てしまったから。 本作の編集が終わった直後…