「アベノミクス」や「三本の矢」は第二次安倍内閣から使われ出したとばっかり思っていましたが、 言葉自体は第一次安倍政権のときにも使用されているみたいですね。もちろん「三本の矢」は故事に由来しているので、言葉自体はもっと古くからありますが……
「アベノミクス」の語源は? いつ自称、肯定的呼称になった? - Togetter
減税と歳出削減、規制緩和という組み合わせには手本がある。80年代の「レーガノミクス」だ。米レーガン政権は「小さな政府」を掲げ、企業と高所得者に対する減税で景気を刺激しようとした。小泉政権もこの路線に近かったが、安倍政権はさらにその色彩を強めようとしている。それを中川秀直・自民党幹事長は「アベノミクス」と名付けた。
「三本の矢」のほうは、2007年2月15日に出された「成長力底上げ戦略(基本構想)」で使われているのを見つけました。この構想では、戦略の柱を3つ立てていて(人材能力戦略、就労支援戦略、中小企業底上げ戦略)、それに「3本の矢」という見出しをつけています。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/seichou/070215honbun.pdf
これも第二次以降の安倍政権が使っている3本の矢とは異なる内容ですね。
ただ、ざっと新聞データベースを見てみましたが、「成長力底上げ戦略」は3本の矢としては報じられていないようなので、これをきっかけに使われるようになったなんてことはなさそう。
そもそも第一次政権は「教育再生会議」をはじめとして、「新健康フロンティア戦略賢人会議」「国家安全保障に関する官邸機能強化会議」「ハローワークとILO条約に関する懇談会」など18の会議が新設されていて、急ごしらえで発表されただけの「成長力底上げ戦略」はあんまり印象に残らなかったでしょうね。