ぽんの日記

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『リズと青い鳥』感想

京アニの映画。『響け!ユーフォニアム』シリーズの新作であり、TVアニメからするとスピンオフ的な位置づけとなる(時系列的にはTVシリーズの続き)。

 

原作小説と違ってタイトルに『ユーフォ』と謳ってないし、映画の内容としても独立の作品としても楽しめるようにはなっている。

原作から希実とみぞれのパートを抽出して純化したような内容。登場人物の視点やフォーカスする先が原作やこれまでのアニメとは異なるし、デザインも音響も全く別物。知っている作品のつもりでも、こういう風に見せられるのかと驚く。

 

見ながらの感じた第一印象はエグイ。心が抉り取られるようという意味でエグイ。

あまり心情を語らないのに、映像表現でそれを見せてくる。青春っぽいのが突き刺さる。

 

いや青春というよりも、青春の終わりの一歩にどう折り合いを付けようかというところ。この点はこれまでの久美子視点を離れたほうが、希実とみぞれの進路問題にフォーカスできていてよい。

こんなこというのは無粋なのかもしれないが、部活ものって目標がある意味はっきりしているから、なにを目指すかみたいなところで悩むことは少ない。ただ進路問題、それも音大に進学するかどうかという話は、今後の人生を決めかねない話だけに、安易に描けない。今回の映画はその部分を、キレイな感じに作っているように思う。

 

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