ぽんの日記

京都に住む大学院生です。twitter:のゆたの(@noyutano) https://twitter.com/noyutano

2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧

濱口桂一郎『日本の労働法政策』

前著にあたる『労働法政策』が2004年。そこから『日本の労働法政策』まで14年経過しているわけだが、ページ数は520頁から1074頁と倍増しており、単に前著以降の動向を加えただけではないことが、その分厚さからわかる。しかし定価は安くなっている。 日本の…

申告権

以前、労基署への申告について取り上げたときは、「申告権」の話はしませんでした。申告権まで取り上げると、記事がかなり長くなってしまうと思ったからでした。*1 kynari.hatenablog.com *1:ウソ。ホントは書くのが面倒くさかった

男は「育児時間」を取ることができない

なぜだか知らないが、男性労働者は「育児時間」を取得することができない。男は育児をしない、というのは時代錯誤な考え方だと思うけれども、改正されないまま残っているということか。 ここでいう「育児時間」とは、労働基準法第67条のことだ。1歳未満の子…

出版とその時代性

出版の歴史を語るのはとても手に余るが、折角だから「文庫・新書の創刊のことば」を、辿って感じたことを記しておく。 その前に 啓蒙、解放、大衆化 混迷、激動、さまよえる現代人 情報化 児童書 武器、実践としての知 古典、原点回帰 「文庫・新書の創刊の…

文庫・新書の創刊のことば

文庫や新書のシリーズ・レーベルには、巻末に刊行の辞、創刊の言葉が掲載されているものがある。最近、そうした言葉を眺めるのがちょっとした個人的ブームになっている。 雑誌の創刊号マニアだという人もいるし、文庫のあとがきや解説・解題が好きだという人…

労働者の声は労基署に届いているか

職場で法令違反があっても、それに対して声を上げる人はごく一部に過ぎません。そう思うと同時に、声を上げたとしても、それが必ずしも届くべきところには届いていないのでは、という疑念も強く抱いています。 労働トラブルの相談先は労基署に限りませんし、…

フィクションの肥大化

人はどうしてフィクションに夢中になれるのか。たかだか娯楽。下手すりゃ現実逃避。とはいえ考えてみれば宗教だって、ひとつのフィクションだ。神が人を創ったのではなく、人が神を作ったのだから。 近代以前の芸術なんて、だいたい宗教的モチーフが入ってる…