内容的には以前書いた記事と関係する部分です。
本当はもう少し調べてから、まとめてから書くべきかとも思ったのですが、このブログ自体覚え書きの意味も兼ねていたので、とりま今の段階で記しておきます。
このグラフは以前の記事で載せました。正社員と非正社員の数がどう変化したかを企業従業者規模ごとに示したものです。
1996年から2016年までの20年間での変化なのですが、もう少し細かく時期を区切ったらどうなるのだろうかと。やろうと思っててずっと手を付けてなかったわけですね。ええ、そもそもこんなグラフ作ったことも忘れてたくらいで。
そこでとりあえず、前後2つの時期に分けて、「1996年→2006年」と「2006年→2016年」で同様のグラフを作ってみました。
それが以下になります。
2つの時期で全然違いますね。前回1996→2016で作ったときはここまで違うと考えてなかったわけです。
前半期はバブルで増えていた雇用が減って、正社員が減少、増えたのは非正社員という時期に当たると言っていいのでしょう。とくに5000人規模以上の大企業では正社員が非正社員に置き換わったと表現して差し支えないような変化です。他の規模では〈置き換え〉というよりは〈雇用の減少〉が当てはまるかとおもいます。
それが2000年代前半を過ぎて雇用が回復してくると、正社員・非正社員がともに増えるという形になります。
さてこの変化の要因をもっと詳しくみたいと思って産業別にも見てみようと考えていたのですが、少々手間がかかるので手を付けていない状態です。
従業員5000人以上規模の大企業について、正社員数・非正社員数の動向は下のようになります。全産業(公務を除く)。上記のグラフと違って、増減数ではなく絶対数です。
1996年から2006年にかけては上述したように、数の上で正社員が非正社員に置き換わっていってます。
問題は2006年から2009年にかけての変化ですね。はい。統計が連続していません。それまでの「事業所・企業統計調査」が「経済センサス」という新しい調査に変わったからです。
5000人以上に限らず、全規模計で推移を見ると下のようになります。やはり不連続がありますね。ただ、トレンドの変化自体は読み取れると思います。
見比べると、5000人以上規模のほうが2006→09のホップが大きく見えます。なんででしょうね。
「事業所・企業統計調査」と「経済センサス」は調査対象自体は同じです。ただ調査手法が変わっているようで、経済センサスのほうが捕捉性が上がっているのだと考えられます。
統計局ホームページ/平成26年経済センサス-基礎調査 利用上の注意
経年比較をするなら、ほかの調査を用いたほうがよいでしょう。ただ、就業構造基本調査などのほかの統計だと、従業者数規模のカテゴリーが「1000人以上」までだったりすることが多いので、「5000人以上」のようなカテゴリーで見ることはできません。